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続き

前回の続きです。

無事に裁判所は見つかりました。
裁判所の事務所で、jewish waiverを申請する理由などを書類に書き込み、その後は指示された部屋に移動。
そのドアを開けると、思い切り裁判進行中。
弁護士さんが弁明しています。
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まさにこんな感じの場所。

あ、部屋を間違えた、と二人とも思い、そっとドアを閉じるものの、部屋番号は指示されたものと同じ。
さて、どうしたものか、と思っていると、ドアが開き、入ってくるように言われました。
自分達が行くことは既に連絡されていたようです。

とりあえず傍聴席の一番後ろにそっと座ります。
すると、じっと話を聞いていた黒人の裁判官、"もっと重要なことがある"と、弁護士の弁論にストップをかけて、自分達に”こっちに来なさい”と手招き。
裁判止めちゃっていいのか?と思いつつ、指示されるままに裁判官に個室に連れていかれました。

自分達がjewish waiverの為に来ていることは既に知っていたので、早速その理由を聞かれました。
まず最初に聞かれたのが、"are you in service?"
ミリタリーに入っているのか?という事です。
jewish waiverを申請するケースの多くは、兵役の為に時間がない、という理由らしいです。

いいえ、フィオナが翌日帰らなければならないんです、と説明。
すると、フィオナの英語力と台湾に住んでいると言う事のギャップに驚いたようで、同じ部屋にいる職員(アメリカ人)を指差して、"あいつより立派な英語を喋るじゃん"と。
かなり気さくな裁判官です。
さらに自分を指差して、"君の方が台湾人ぽいし"と。
(日本人と台湾人の区別がつくのか謎)

自分達の国で結婚すればいいじゃん等、色々聞かれるんだろうな、と思っていたら、
"じゃあいいよ"
とすんなり許可がおり、こっちが面を食らいました。
さらに、"Do you want me to marry you two here?"と。

まさか裁判官にそんな権利があるとは知らず。
当初の予定では、裁判官に許可を貰ったら、立会人(witnessと呼ばれます。直訳すると目撃者)になってくれる友達を連れてオフィスにもどって、そこでmarriage ceremonyをする予定でした。
が、その場で結婚させてもらえるならば話が早い、ということでお願いしました。

"じゃ、裁判が終わるまで30分くらい待ってて"
と言われ、自分達は傍聴席に戻り裁判を傍聴。
進行していた裁判は交通事故とそれに伴う障害の関連性についてのもので、自分にも興味深かったです。

裁判が終了し、今度は自分達の番。
裁判官の前に呼ばれました。
立会人は、彼の秘書たち。
自分とフィオナの名前を書類にサインをし、立会い人にもサインをしてもらいます。

ここで、予想はできた事だろうけれど忘れていたのが、Wedding vowsと呼ばれる、結婚の誓いです。
裁判官(キリスト教の普通の結婚だったら神父)に続いて誓いの言葉を復唱します。

I, (Bride/Groom), take you (Groom/Bride), to be my (wife/husband), to have and to hold from this day forward, for better or for worse, for richer, for poorer, in sickness and in health, to love and to cherish; from this day forward until death do us part.

彼はずっと自分の名前をユウスキと読んでいました。
慣れたことなので、この時までは別に訂正したりせずにいました。

で、上の英文を見てもらうと分かるとおり、このwedding vow、自分の名前を呼ぶ部分が最初にあります。

裁判官"I, ユウスキ, take you Fang-Ying, to be my wife"
自分"I, ユウスケ,,,
裁判官”ユウスケって読むのか!何で今まで訂正しなかったんだよー”
と突っ込まれました。
え、そこ流さないのーと思いつつ、”いや、アメリカ人は皆そう読むし、気にしないから”と答えると(結婚の誓いの途中なのに)、まったくもう、という感じで誓いの言葉を続行。

とてもシンプルな言葉なんだけれど、どんな事を言うか予測がつかなかった上に、結構まとめて読むものだから覚えきれず、聞きなおすという、なんともカッコのつかない誓いの言葉になってしまいました。
まー自分らしいのですが、予習しておくべきでした。
フィオナは流石で、キチンと復唱していました。

他にもエピソードがあり、ここでは照れくさいので書きませんが、色々と裁判官に突っ込まれつつ、無事(と呼んでいいかわかりませんが)に終了。
いつの間にか傍聴席にいた人たちにも祝福されながら、裁判所を後にしました。

後から聞くと、marriage ceremonyを引き受ける裁判官は、彼一人だそうです。
いい人に当たってよかったです。

サインをした書類はのちにオフィスに送られ、その後に日本の実家に送られる予定です。
無事に届くといいんだけれど。

道に迷うわ、誓いの言葉は聞きなおすわで、なんとも自分らしい(頼りないって声が聞こえてきそうですが)結婚でした。
この人とこの先の人生を共にする、という事がとても自然な事のように感じられたので、特別な興奮みたいなものはありませんでした。
フィオナも同じだったようです。

お金も地位も、この先の保証もなんもないけれど自分と一生を共にする事を選んでくれた人。
I'll make her feel that she is the luckiest girl in the world
ってのが自分の誓いです。
by u2k_maru | 2009-04-14 13:44
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